レバレッジってなんですか?
初心者にもわかる簡単な投資のお話です。
目次
レバレッジとは?
ブログを書いていて娘に言われました。
「お父さんのブログ、難しい!」
「レバレッジとか、わかんない!!」
・・・
・・・
そこから・・・
正直な感想は↑でした。
でも大切なことに気づかされました。
私は不労所得が欲しい!!どうしたらいいんだろう?
と思っていろいろ勉強してきたので、FPにもなりましたし、不動産やFXや会社の仕組みやら、いろいろ勉強してきて
「普通、これくらいはみんなも知っている」と思ってしまっていました。
反省です。
だいたいネットでググる時というのは、よく分からないことを知りたい時で、自分より詳しくしかも分かりやすく書いてある記事を探しますよね。
詳しくても論文みたいなのって逆に意味わかんないんですよね。
ユーザーが求めているのは、ちょうどいい情報なんです。
このブログの趣旨は、
まったくの素人の会社員や主婦が、自分のできる範囲で不労所得を築いていくのを応援したい、自分がだんだん不労所得を増していくのを公開して
「自分にもできるんだ」
と思ってもらいたいという気持ちから始めたものです。
だとすれば、投資のこと何にも知らない人が、「なるほど~」と思えるように書かないといけません。
そこで、今回はレバレッジについてわかりやすく解説したいと思います。
レバレッジとは「てこ」という意味
レバレッジの語源は英語の「てこ」という意味です。
てこの原理は小学校の理科で習ったと思いますが、
要するに「少しの力で、大きなものを動かす」ことです。
この原理を投資の世界にも使おうというのが、レバレッジということです。
例えば1ドル100円の時に1ドルを買うと、代金は当然100円ですよね。
次の日のドルと円の相場が1ドル101円になっていたとしましょう。
この時に1ドルを売ると101円になります。
つまりたった一日で100円が101円になって、1円儲かった!ということになります。
これがFXで利益が出る仕組みです。
でもたった1円でしょ?と思われる方もいらっしゃいますよね。
では、これを1ドルではなく、1万ドル買ったらどうなるでしょうか。
1ドル100円で1万ドル買うと、代金は1万×100=100万円です。
そして次の日、1ドル101円になったので1万ドルを売って円に戻します。そうすると今度は
1万×101=101万円です。
なんとたった一日で1万円も儲かってしまいました。
この理屈で考えると10万ドルだったら10万円儲かるということです。
しかし、1万ドル買うには100万円、10万ドル買うには1000万円の現金が必要ですね。そんなにお金ないよ~という時にレバレッジの登場なんです。
レバレッジは「てこ」だと言いましたね。少しの力で大きなものを動かします。
つまり少しの力=少しの資金で、おおきなもの=多額の資産を動かすということです。
ここで多額の資金ではなく、資産としたのは、不動産などにもこの考え方が使われているからです。不動産の話は後でしますね。
話を戻すと
例えばFXの場合、10万円しか持っていないけど、100万円分のドルを買う!ということができるのです。この場合、レバレッジは10倍ということになります。
株では信用取引といって3倍のレバレッジを効かせることができます。
FXでは25倍までのレバレッジを効かせることができるのです。
レバレッジのメリット
レバレッジのメリットは、何と言ってもこの少額でも大きな取引ができることです。
株の場合は信用取引で3倍のレバレッジを効かせることができるので、10万円の資金で30万円分の株を買うことができるわけです。
FXの場合は25倍まで可能ですから、10万円の資金で250万円分の通貨を買うことができます。
この場合はわかりやすいように1ドルを100円としたら、25000ドル買うことができます。
ここで1ドルが101円になったとすると、1ドルにつき1円儲かりますから25000ドルでは、25000円儲かったということになります。
口座に入れているお金は10万円だけですから、1円利益が出るだけで口座残高は125000円になります。一日でこうなったとすると昨日入れた10万円が今日には12万5千円に増えたということもあり得ます。利益率にして一日で25%も増えるわけです。
ちなみにFXの場合は、自分が口座を持っている会社が扱っていれば、ドルだけでなく、ユーロやイギリスのポンド、中国の元、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、カナダドル、マイナーなところだと、トルコのリラやメキシコのペソ、スイスフラン、韓国のウォン、南アフリカのランドなんかも売り買いできます。
レバレッジのデメリット
さてそんな夢のような話があるのかというとあるのですが、メリットがあれば当然デメリットもあります。
ここからはレバレッジのデメリット、言い換えるとリスクについて説明します。
自分の予想した通りに相場が動けばいいですが、自分の予想と反対に動いたらどうなるのでしょうか?
当然ですが、予想通りに行って得をするなら、予想が外れれば損をするわけです。
先ほどの例で説明すると、1ドル100円の時に25倍のレバレッジをかけてドルを25000ドル買っている時に相場が下がったとしましょう。
1ドルは99円になりました。そうなると25000ドルの価値は、1ドルにつき1円減って(つまり1円損をする)25000ドル×-1円=-25000円
つまり2万5千円損をすることになります。
この時下がったからといってすぐに損が決まるわけではありません。
あくまでも現在の価値が買った時より2万5千円少ないというだけで、もう一度買ったドルを売って円に戻すまでは損失は確定しません。
そのかわり口座に入っている10万円は2万5千円少ない7万5千円の評価になります。
これくらいで済めばいいのですが、1ドルの価格が買った時よりも4円安い1ドル96円になったら、口座のお金は25000ドル×-4円なので-10万円、つまり口座のお金は無くなってしまいます。
口座に入れてあるお金は直接ドルを買っているのではなく、ドルを買ったり、売ったりしたときの値動きに対する人質のようなお金です。
ですので、FXを日本語に訳すと外貨証拠金取引といって、口座のお金は証拠金という損失を出した時の弁済金という考え方になります。
もし4円下がっていくとき0にならないように追加でお金を入れなければ、損がこれ以上増えないように口座の資金が強制的に決済されてしまいます。これをロスカットと言います。
ロスカットの基準は自分で選ぶことができ、例えば資金の50%になったらロスカットする場合、資金の半分の損で済みます。20%でロスカットなら10万円が2万円まで減ってしまいます。
もし1ドルが100円の時にレバレッジ25倍で25000ドル分買うと、1ドルが96円になった時に預けていた10万円は無くなってしまいます。
レバレッジは不動産にも使われている
レバレッジは株やFXだけではなく不動産でも使われています。
例えば1000万円の中古のマンションの1室を買って家賃をもらおうとする場合、全額キャッシュで払ったらレバレッジを効かせていないことになります。
もし頭金を1割の100万円払って、残りを銀行からローンで借りたらレバレッジは10倍ということになります。
この時、年間で入ってくる家賃を120万円とすると120万÷1000万=12%ということで、この不動産投資は12%で運用していることになります。
頭金を100万円払っている時、900万円を金利1.5%、20年ローンで借りたとすると毎月43,429円の返済に対して家賃が10万円入ってくるので差引56,571円の利益がでます。
1年では67万8千円ほど(税金その他諸費用は無視します)ですね。
実際に自分が払った金額は頭金の100万円で、それに対して毎年67万8千円の利益が出ているので、実際には67万8千÷100万=67.8%で運用していることになります。
株やFXでは銀行はお金を貸してくれませんが、不動産にはお金を貸してくれます。
貸してもらったお金の分だけレバレッジが効いているということですね。
レバレッジにはリスク管理が欠かせない
FXの話に戻りましょう。
25倍の上限、目一杯までレバレッジをかけると4円自分の予想と反対にいっただけで資金がゼロになってしまいます。
ちなみにこの記事を書いている日から1ヶ月前までのドル円のレートは110円64銭から107円81銭まで動きました。1ヶ月で2円83銭の値動きです。
よく年末年始などは相場が大きく動くのですが、2018年11月から年明けの2019年1月の3ヶ月足らずで114円20銭から104円43銭まで9円77銭も動きました。
25倍では間違いなく証拠金が吹き飛びます。
レバレッジを2倍、つまり10万円で20万円分の2000ドルだけ買うなら1ドル50円まで、ロスカットされません。利益は1円で2000円ですが、10万円を投資して2000円の利益だとすると、2%で運用していることになります。普通預金の利率が0.001%くらいとすると、なんと2000倍で運用していることになります。
しかも1円なら1日で動くこともありますからね。
レバレッジは正しく理解して、きちんとリスクを管理すれば、貯金するより大幅に資産をふやしていくことができるようになります。