目次
トレードの種類
トレードの種類
トレードの種類は
スキャルピング
デイトレード
スイングトレード
長期保有
に分かれます。
違いは保有期間と利幅、目的はもちろん儲けることなのですが、何を目標にするかに差があります。
スキャルピングが一番短く、デイトレ、スイングと保有期間が長くなり、長期保有に至ってはもう持っておくのが目的になっているような感じです。
FXはギャンブルか?
FXでも株でもトレーダーは安いところで買って高く売るか、高いところで売って安く買い戻すか、価格の差益で儲けます。
儲けるためにやるということは、始めた時より資金が増えているのが大前提です。
やればやるほどお金が増えていかなければやっている意味がないですよね。勝つか負けるかは時の運、その時を楽しめればそれでいいというのは、文字通りギャンブルなので、ギャンブルとして割り切って負けてもいいい人以外は、増やすのが目的なはずです。
ちなみに私はギャンブルはやりません。
FXなんてギャンブルと同じでしょ?と思っている人もいると思いますが、ギャンブルは全く人の意志が介入できない偶然に賭けるもので、FXは特定の通貨を売りたい人と買いたい人がいて、価格が決まっていきます。
欲しい人が多ければ価格は上がっていきますし、売りたい人が多くて買いたい人が少なければ、価格は下がっていきます。
その時の社会情勢や相場に参加している人の思惑の結果が相場に現れるわけで、その人達の思惑を予想することで偶然よりも高い確率で予測していくことが可能です。
ギャンブルは参加者がどう思おうと結果は変わりません。例えばサイコロで何が出るかを賭けの対象にした場合、みんなが1が出て欲しいと思ったからといって1が出る確率が変動するわけではないですよね。
相場では1ドル100円になったら買いたいと思ってもみんなが要らないと思ったら100円より安くなりますし、100円よりも高くても欲しいという人が多くなれば価格は上がっていきます。
一定の確率で上がったり下がったりするわけではないですね。
私の考えでは、そういった理由からFXはギャンブルではないと思っています。
スキャルピング
スキャルピングとは
スキャルピングは、ほんの数銭の価格差で儲けようとすることをいい、保有する時間は本当にものの数秒から数分、利益を確定するのも数銭という単位の取引のことを指します。
どれくらい儲けがあるのかというとドル円で10,000USDで取引した場合、1銭で100円の差損になります。
5銭動いたところで利確すると500円の儲けということになります。
10銭なら1000円ということになりますが、もう10銭ではデイトレードだという人もいます。
いずれにせよ、スキャルピングはこうした数銭の値動きで得た利益を積み重ねていく手法を指します。
スキャルピングはギャンブル?
スキャルピングをする場合、数銭動けばいいわけですから取引の機会はそれこそいつでも好きな時に無限にあると言っても過言ではありません。
最近のドル円相場は1日に30銭も動かないという日が何日も続いたりしていますが、そういう値動きの時は、スイングトレードをしている人からみたらまったく収益が上がらない日が何日も続くということになります。
その点ではスキャルピングなら30銭の値動きは十分な変動幅なので、毎日トレードをすることが出来ます。
トレードをしているとわずかな金額でも確実に利益を取れると嬉しいものですし、まったく相場の動きが無くて、ぜんぜん稼ぐことが出来ないとフラストレーションが溜まってくるものです。
そんな時、スキャルピングなら毎日、取引することは出来るわけです。
しかし時間を短くすればするほど、変動の幅を小さくすればするほど、偶然性が高くなります。チャートから読み取る方向性であったり、いわゆる売りシグナル、買いシグナルというものが出にくくなったりしますので、ギャンブル性が高まっていくことになります。
たしかにチャート上で、もうこれ以上は上がりにくい、下に行きやすそうだという局面で売りから入るなら、ギャンブルより高い確率で下に行く可能性が高くなりますが、数銭の値動きはまさに誤差の範囲、勝つか負けるかは予想が付きにくくなります。
そうなってくるとスキャルピングはギャンブルに限りなく近くなってくると思います。
コストという考え方
ここでコストという考え方をしてみましょう。
仮にスキャルピングで2銭の利益を積み重ねていくとしましょう。200円利益を出したら利確します。これなら毎日確実に数十回は利確のチャンスがあるでしょう。
200円の利益でも100回やれば2万円になります。
しかしこの200円を稼ぐためには2銭以上の値動きが必要となります。
FXの場合、売り注文と買い注文には差があります。この差はスプレッドといって、FX会社の手数料ということになります。
1ドル100円ちょうどで買って、まったく値動きがない状態で売ろうとすると売値は99円998となります。つまり0.2銭はコストです。100円02銭まで上がった時に決済して200円の利益となります。
つまりこの場合、200円稼ぐことに20円の手数料が発生しているわけです。
このスプレッドはFX会社によって異なります。今、安いところは平均して0.2銭が多いです。
これを100回繰り返すと儲けは2万円ですが、手数料も2千円ということになります。儲けとの割合は10%。ある意味これはギャンブルのテラ銭と同じです。
これが1回の取引で2万円の利益を狙うスイングトレードならどうでしょう。
10000USDで2円の値動きがあれば2万円の利益になります。この時のスプレッドも0.2銭のままなので、スイングトレードなら手数料は20円で済むことになります。
儲けとの割合は0.1%。実にスキャルピングの100分の1の手数料しかかかっていないことになります。
デイトレード
デイトレードとは
デイトレードは、10銭から1円くらいまでの値幅を取ろうとするもので、保有期間は基本的にその日のうちに決済して、翌日までポジションを持ち越さないトレードのことを指します。
10銭の儲けは10,000USDで千円。50銭で利確なら5千円といったところです。
1日の取引の回数は1回から数回です。レンジ相場がもっとも向いている取引手法で、1日のうちに何度も同じ価格の間を行ったり来たりしている時はかなり稼げます。
日をまたぐのはデイトレードか?
日をまたがないで決済するのがデイトレードだと説明しました。
その理由は、日が変わると相場に流れる情報も変わり思わぬ急変もあり得るので、ポジションを持ち越さないで決済をします。
まさに明日は明日の風が吹くですね。
デイトレを専門にやっている人は利益が思ったように伸びなければ、1日のうちに手じまいをして翌日に持ちこさない、というケースが多いようです。
ただ、ポジションを持ったら利確の目標金額とストップの両方の注文を入れるという堅実なルールでやっていく場合、ストップが付かない限り翌日に持ち越すことも多々あるのではないかと思います。
50銭増えたら利確、25銭減ったら損切というルールでやっていく場合、同じ日に何回もトレードすることもあるでしょうし、日をまたぐこともあるのではということですね。
私なんかは利幅で考えることが多いので場合によってはデイトレのつもりが日をまたいだということはけっこうあります。
スイングトレード
スイングトレードとは
相場の値動きは、まったくのランダムに毎日行ったり来たりするのではなく、数円の値幅の間を行ったり来たりしながら上か下かの方向にスライドしていくという性質を持っています。
スイングトレードは1日の値動きの中でトレードをするのではなく、その相場の大きな動きの中で下の方に行ったら買って、上の方に行ったら決済をします。また上の方で売り、何日もかけて充分下がったら決済するというように大きな値動きを狙って中長期でポジションを持つトレードスタイルのことです。
最強のトレーダー
私のFXの師匠は、酒匂隆雄氏といって元UBS銀行東京支店長をされていました。プラザ合意の時の年明けの240円から120円まで一気に円高になった時、ディーラーとして当時の大蔵省からの介入を現場で売っていた経験をもっています。
「塾長」の愛称をお持ちで、気さくで良くしてくださいました。まだFXを始めたばかりの私が塾長のブログに質問を投稿すると、親切丁寧に返信してくださり、とても勉強になりました。
その後も個人的にもお付き合いさせていただき、今の私があるのも塾長のおかげと言っても過言ではありません。
その塾長から教えていただいたのですが、塾長の奥様は塾長いわく「最強のトレーダー」なのだそう。
自分のお小遣い600万円を使ってトレードをするのですが、レバレッジをかけない、買いからしか入らないのです。
塾長が「そろそろいいところまで円高になったから買うにはいいタイミングだぞ」というと600万分のドルを買います。レバレッジをかけていませんから外貨預金と同じです。
もちろん外貨預金は手数料が片道1円、往復2円という暴利をむさぼっているので、FX会社に口座を持っています。
そして5円くらい円安になるまでずっと持ち続けます。途中で買った時より円高が1円以上進んでも全く気にしません。なにしろレバレッジをかけていないのですから、ロスカットされる心配がまったくないからです。
そして5円の利益を確定すると60,000USD×5円=30万円の利益が出るので、その30万円だけを下ろして自由に使うのだそうです。だいたい3ヶ月くらいで利益になると言っていました。
ある意味、究極の安全、確実な投資スタイルですね。
これがスイングトレードです。
長期保有(スワップ狙い)
長期保有とは、高金利通貨のスワップ益を狙うもので、今でしたらメキシコペソ辺りがお勧めです。7%のスワップ金利が付くので2倍のレバレッジでも14%、3倍のレバレッジなら21%で運用される計算になります。
スワップをもらうことが目的なので、できるだけ安い時にポジションを持ったら基本持ち続けます。為替差損も出ますが、ロスカットされないよう資金管理をしておけば不動産の収益くらいは十分狙えます。
気を付けなければならないのは、スワップ金利は各国の金利差で決まりますから、日本が他の国より金利が低いことが条件です。最近では他の国も景気後退の影響で、金利を下げてきていますので受け取れるスワップがかなり目減りしています。
特にトルコリラ。一時期24%という驚異の金利がついていて日本人に大人気の投資先でしたが、政情不安もあり1トルコリラ40円だった価格が、一時14円台まで暴落しました。
これで強制ロスカットさせられた人もかなりいました。
私もトルコリラは保有していて投資額の倍にはなっているのですが、含み損も考えるとトントンですかね。トルコリラの買い増しはやめて、メキシコペソを増えた分で買っています。
それでも銀行に預けておくよりはずっといい方ですし、このトレードは不労所得ということが出来ます。資金管理と投資対象を一定期間ごとに見直していけば利益を生んでくれます。
目指すべきところですね。
まとめ
今回は投資スタイルの違いについて説明しました。
スキャルピングやデイトレは細かい収益を積み重ねていく手法。
スイングトレードは中長期で買いでスワップを受け取りつつ数円の比較的大きな利幅を狙っていく手法。
長期保有はスワップ狙い。これは株の配当を目当てに持ち続ける感覚と似ています。
回転が速いトレードほど、チャートやレートを頻繁にみる必要があります。
本当はスキャルピングとデイトレの違いについて書きたかったのですが、書いているうちにトレード全体の話になってしまったので、タイトルも変えてまとめました。
ぜひ、自分に合ったトレード手法を見つけて利益を出してくださいね。